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新井宿

旧浦寺村の弁天池跡

1960年代初頭まで、現在の川口市桜町の谷あいには、いくつかの水量豊富な湧水池がありました。
現在は宅地化されて枯渇していますが、その1つ、新井宿駅から徒歩15分ほどにある「弁天池」の跡を紹介します。

その側には水神を祀る弁天社も建てられていた弁天池は、10m四方ほどの広さがあり、周辺の農地の水源となっていました。

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当時、弁天池から、川口市安行慈林にある慈林寺の社寺林までの間は、摘田(つみた)と呼ばれる稲もみを水田に直まきする独特な稲作が行なわれており、その水田は田舟を使わなければならないほどの深さであったと言われています。そのため、弁天池はこの地域の灌漑用水として貴重なもので、水田に水を供給するための神聖な場所として村人の崇敬を受けており、1736年(元文元年)と1797年(寛政9年)には石祠が建立され、祀られていました。

付近に建つ、都市機構・コンフォール東鳩ヶ谷(旧日本住宅公団・東鳩ヶ谷団地)が1958年(昭和33年)の建設ですから、その頃から周囲の宅地化が進み、役目を終えた弁天池は埋め立てられました。
池跡に残る弁天社や石祠は、民族的かつ歴史的価値があるとして2010年(平成22年)に川口市の史跡に指定され、現在でも静かに祀られています。

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※ 私有地内にありますので、見学の際には、マナーを守り、敷地の外からお願いします。


旧浦寺村の弁天池跡
住所:〒334-0001 埼玉県川口市桜町6-11