川口市立文化財センター(2)
今回は、前回に引き続き川口元郷駅から徒歩10分、「川口市立文化財センター」さんをご紹介します。 鋳物ストーブやベーゴマをはじめ、近代・現代の市内の文化財資料について展示してある「展示室2」のご紹介です。
川口市は豊かな風土を活かし、多彩な地場産業で栄えてきました。 芝川には、河岸が設けられ、東京・江戸に隣接していることから、鋳物業、機械業、織物業、釣竿製造、植木業、各地の農産物・味噌などの特産物が運び出されました。 その中でも鋳物業や植木業は、日本を代表する産物となっています。
鋳物は金属製である為、重さがあり、運ぶには芝川が必要でした。また、中央、南平地区では良好な大麦が採れ、良質な水に恵まれていた為、味噌醸造も有名でした。 芝川は川口市民のかけがえのない動脈だったようです。
こちらは鋳物小売店の様子です。幕末以来、鍋、釜、鉄瓶といった日用品鋳物の生産地として発展し、明治時代になると技術革新を経て、日本の近代化に重要な役割を担うようになります。その代表的な製品が鋳物ストーブです。北海道開拓時にとても重宝されたそうで、最盛期には全国シェアの80%を生産していたそうです。また、実際に使われているベーゴマの金型や鋳物砂で作られた砂型(鋳型)など、製造用具の展示を通して、鋳物製品の基本的な工程を紹介するコーナーがあります。
安行の植木業は、今や世界でも有名な産業の一つです。苗木の生産と販売から始まった植木業は、その後の需要の変化に伴い、枝物や庭木、都市景観樹木、接木、そして造園と、その職種を拡大しています。各地の名産物である果物などの苗木は、もともと安行で育てたものもあるそうです。
他にも、当時は大変人気だった赤山柿渋の生産や、川口市を代表する地場産業の紹介、川口市域に所在する国、県、市指定文化財や国登録文化財などを紹介するコーナーもあります。
皆様も「川口市立文化財センター」さんにて『我がまち川口・再発見』のテーマと共に、川口の歴史を覗いてみませんか?
川口市立文化財センター
住所:埼玉県川口市本町1-17-1
受付時間:8:30〜17:15
観覧時間:09:30~16:30※観覧される方は、16:00までに入館ください。
休館日:月曜日(祝日の場合は、その直後の平日)年末年始(12月29日~1月3日)
TEL:048-222-1061
URL:http://www.kawaguchi-bunkazai.jp/center/index.html