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南鳩ケ谷

道標(南鳩ヶ谷の庚申塔)

庚申塔とは、庚申塚ともいい、中国より伝来した道教に由来する庚申信仰に基づいて建てられた石塔のことをいいます。
庚申信仰では、三尸(さんし)という虫が人間の体内に居て、庚申の日の夜、人間が眠っている間に体内から抜け出してその人間の悪事を天帝に報告しに行くとされていたことから、それを避けるため、夜通し眠らずに勤行をしたり宴会をしたりする風習があり、それを庚申講と呼んでいました。

庚申塔は、その庚申講を3年18回続けた記念に建立されるもので、街道沿いに建立された庚申塔には、道標を彫ったものが多く見られます。当初の庚申塔には、青面金剛像などを彫り付けるのが主流でしたが、その後、江戸時代中期から後期にかけて「庚申」や「庚申塔」の文字のみを彫り付けたものが主流になりました。

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南鳩ヶ谷駅から歩いて10分ほどの鳩ヶ谷緑町1丁目地内にある庚申塔は、江戸時代後期の1836年(天保7年)に、旧・前田村(現:川口市南鳩ヶ谷4丁目、5丁目)の人々が芝川沿いの土堤道に建立した庚申塔で、当時の主流どおりに「庚申塔」と文字のみを彫り付けられたものです。
また、道標を兼ねており「東西新井みち、西戸田みち、南川口みち、北前川みち」と刻まれています。

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かつては、土堤道が日光御成道と下青木村(現:川口市青木、中青木、西青木)を結ぶ道と交差する四辻に立ち、それぞれの行き先を示していたそうです。
1971年(昭和46年)に、川口市の有形文化財に指定されています。


道標(南鳩ヶ谷の庚申塔)
住所:〒334-0015 埼玉県川口市鳩ヶ谷緑町1-9